文化財愛護シンボルマーク
伊丹市文化財保存協会

拓本制作過程

講師 伊丹市文化財保存協会 理事 山本 喜輿士 氏
2008年11月9日(日)「文学碑を訪ねて」現地講座

待賢門院堀河
田辺聖子筆
「こやの池に 生ふる菖蒲の ながき根は ひく白糸の 心地こそすれ」

歌碑


1. 清掃作業をする。
表面や周囲のゴミをよく取り除き、泥などは水で洗ったり、水をスプレーして完全に除去する。
拓本01
           
2. 紙を選ぶ。
紙を対象物の大きさに切断する。
用紙は中国製の画仙紙が良いが、対象物に応じて紙を選び、国産でも良いものがあるので、自分に合ったものを選ぶと良い。
拓本02
 
3. 紙を紙テープ等で仮止めし、全体の位置を決め、仮止めした紙の上部に軽く水をスプレーし固定する。 拓本03
 
4. 上部から順に、水をスプレーしながら、刷毛で伸ばし、貼り付けていく。 拓本04
 
5. 全体をまんべんなく上部から下部まで水をスプレーしながら、刷毛で皺(しわ)のないように伸ばし、貼り付ける。 拓本05
 
6. 巻いたタオルを転がしながら押し付けて、全体の水分を取ると共に空気を逃がす。 拓本06
  さらに叩く様にして、紙を密着させ、併せて空気を抜く。 拓本07
 
7. 大きな空気の固まりや、ゴミなどが入った場合には、針やピンセットなどで取り除く。 拓本08
 
8. やや大きな馬毛ブラシの刷毛部分に日本手ぬぐいを巻いて、軽く叩く様にして、文字等を浮き出させる。
紙を碑面に密着させ、尚 中の空気を押し出す。
全体の文字等が鮮明に表われたところで、採拓作業に移る。
拓本09 拓本08
 
9. 拓本(採拓)作業。
紙の表面の乾燥状態を確認して(生乾きの状態で)、墨を染み込ませたタンポで叩く様にして、文字等を 採拓(打墨)する。
使用する墨は、一般的には油墨を使用している。
拓本11
 
10. 文字等が全て採拓(打墨)した ところで完了。
理想的には全体に斑(むら)がないようにする(タンポの跡が残らないようにする)のが望ましい。
拓本12
 
11. 新聞紙を巻いたものを軸にして、破らないように拓本を剥がして行く。 拓本
 
12. 碑面に汚れや、残紙(紙切れ等)、紙テープ等が残っていないか確認し、あれば、拭き取ったり、除去する。 拓本14
 
13. 拓本の完成。
あとは乾燥してから、必要によっては裏打ちや表装をする。
拓本15
    拓本16
 
 
  ※ 本件に関して,詳しくお知りになりたい方は、
  下記までお問合せ下さい。
当協会理事(伊丹拓本協会幹事)    
山本喜與士 TEL 072-772-1417
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